2026/02/19 17:42
文房具店でカードを手に取ったとき、あるいは大切な人から届いた手紙の封筒に触れたとき。指先から伝わるしっとりとした温かみと、どこか懐かしい素朴な風合いを感じたことはあるでしょうか。もしかするとその紙は、今回ご紹介する「NTラシャ」かもしれません。
1949年の誕生以来、日本のグラフィックデザイン界やペーパーアイテムの世界で愛され続けてきたNTラシャ。
なぜこの紙は、時代が変わってもなお、私たちの心を掴んで離さないのでしょうか?
今回は、紙を愛するすべての方へ向けて、NTラシャの奥深い世界をご案内します。
1.NTラシャとは?名前に込められた紙のルーツ
NTラシャの「ラシャ」の部分、あまり聞いたことがない単語ではないでしょうか。
「ラシャ」とは、ポルトガル語の「raxa」を由来とする厚手の紡毛織物のこと。とても丈夫で保温性が高いため、帽子や羽織、外套などに使用されています。また、ビリヤード台や麻雀卓にまで使用されているそうです!
そんな「ラシャ」の名前の通り、厚手の布地を想起するような、緻密で暖かい肌触りが特徴です。
ちなみに、NTは開発に携わった「日清紡」のNと、販売代理店である「竹尾」のTの頭文字から取ったものです。
メーカーと販売店がタッグを組んで世に送り出したこの紙が、今はファインペーパーのスタンダードとして定着しているのです。
2.思わず触れたくなる、NTラシャの手触りと質感
良質なコットンパルプを10%以上配合することで、ざらざらとしたラフな風合いの中に、柔らかく素朴で、どこか温かみのある独特な質感が生まれています。
派手さはありませんが、どんなデザインにもしっくりと馴染みます。

印刷の現場でよく使用される紙のため、インクとの相性はバツグン。にじみや裏抜けが少なく、万年筆やボールペンなどでも安定した書き心地を楽しむことができます。

3.100色を超える圧倒的色彩のバリエーション
NTラシャを語る上で欠かせないのが、その圧倒的なカラーバリエーション。
淡い色からビビッドな原色、シックなダークカラーまで、その数なんと100色以上。厚みによってはなんと120色ものラインナップを誇ります。
竹尾公式サイト より引用
これだけの色数があれば、あなたのイメージにぴったりの色が必ず見つかるはずです。
ブランドカラーに合わせたり、季節感を表現したり、あるいは色の組み合わせを楽しんだり。
NTラシャは、クリエイターの無限の創造性を鮮やかに彩ります。
4.厚さで選ぶ、NTラシャの使用事例
ここでは、代表的な厚さとその使用事例をご紹介します。
・主な用途:便箋、封筒、パンフレット、ポスター
比較的薄手の70kgや100kgは折り加工にも適しており、封筒やパンフレットなどによく使われます。特に100kgは、ポストカードや封筒にも最適な厚さです。
中厚手のタイプ(130kg)
受け取った相手に、しっかりとしたかつ温かみのある印象を与えます。
厚手のタイプ(170kg,210kg)
・主な用途:名刺、カード、パッケージ、台紙
官製はがきよりも厚手の170kgや210kgは、高級感を出したいカードやパッケージ、作品を保護するための台紙として最適です。
その重厚感は、特別な招待状やブランドのタグなどに使用すると、一味違う高級感を演出します。
まとめ:NTラシャは、あなたの「表現したい」をかなえる紙
その豊かな風合いと色彩が、あなたの創造力を最大限に引き出してくれるはずです。
美しい金粉印刷を施した高級感あふれる表紙と、書き心地の良い本文。